この事例は以前に私どもへリフォーム工事を依頼されたお客様からの依頼でした。
 
子供夫婦用に自分のマンションの近く、
できれば同じマンション内の物件を総費用1,000万円以内で購入したい。
 

お客様のご希望が具体的に絞り込まれていますので、前原市のマンション物件のみを探し始めました。前原市近辺はマンション物件が良くあるのですが、すぐ近くの物件はそう簡単には見つかりませんでした。探し初めて4ヶ月ほどして、公開されたのが以下の物件で、都合の良いことに、お客様がお住いと同じマンション内でした。

競売における公示内容
最低売却価格 446 万円
建物名 ロイヤルマンション周船寺西
所 在 前原市高田字橋ヶ元
概要
間 取 3LDK 専有面積 63.18 平米
築年数 平成4年3月
建築構造 鉄筋コンクリート造陸屋根8階建8階部分

最低売却価格が446万円、管理費等の滞納金が約30万円程度で収まり、所有者が占有中で、売り出し価格1,180万円でオープンハウスとして公開をしている物件でした。

早速、お客様に物件資料をお送りすると、早速入札参加の意志を表明されました。


物件調査で不法な占有でもなく、所有者の経済的な理由で占有中で、引渡の意志も有り、建築に関しての法規にも問題がなく、入札申込が決定しました。

物件調査報告書の中で、私どもの落札予想金額は720万円以内とご提案いたしました。私どものシュミレーションでは今回の入札参加者は5〜10件で、転売目的の不動産業者の入札上限650万円、自己居住目的の一般参加者だと700万円程度が 上限だと今までのデーターから割り出しました。予想される入札安全価格は720〜730万円となります。結果的には私どものアドバイス通り、720万円で申込をし、次順位と10万円の小差で無事に落札できました。


前所有者との引渡交渉の結果、退去できない理由が経済的な理由で、引っ越し先の借家等の敷金が捻出できない事でした。競売物件では良くあることで、競売にかけられる所有者は既に経済的に破綻している人がほとんで、この事例のように引っ越し費用が捻出できない人も多くいらっしゃいます。もちろん、競売物件を購入したのですから、賃借権等がついていなければ引渡命令から強制執行と、簡単に短時間でできるのですがその執行費用は買受人の費用負担で執行されます。

強制執行費用は搬出する荷物の量で決まるのですが、今回の事例では執行費用は裁判所に約50〜60万円、私どもの強制執行手続き費用は約50万円程度、合計約100〜110万円程度必要になります。

私どもでは、占有者でも、犬や猫等の畜生ではないと考えています、人間です。強制執行されれば着の身、着のままで追い出されてしまいます。今回のような理不尽な占有ではなく純粋に経済的な理由での占有であれば、私どもの交渉で、強制執行費用以内の示談金で退去引渡を受けています。

今回の事例では、引っ越し費用として35万円、引渡交渉手数料として40万円(税抜き)で早期に無事引渡を受けました。


最終的なマンション購入費用の内訳
マンション購入費 
\7,200,000-
所有権移転登記費用(登録免許税)
\198,000-
郵券費用 
\2,140-
入札コンサルティング費用(消費税込み)
\315,000-
滞納金
 \285,800-
引っ越し援助費用 
\350,000-
引渡交渉費用
\420,000-
合 計 \8,770,940-

依頼をされたお客様は売り出し価格1,180万円のマンションを諸費用全て込みで、
予算の1,000万円より安い、約877万円で手に入れられたわけです。

その後、購入予算から浮いた費用の中から50万円で、全室のクロスの張替、カーペットの張替、 タタミ表替え、襖、障子の張り替え、消毒とハウスクリーニングをお引き受けしたことは言うまでもありません。